先日、ジュニアクラブの中学生グループに来られているお子さん方が”上手い自己主張をしよう”という活動を行いました。
自己主張って、主張しすぎると”自己中”や”空気が読めない人”など、あまり良い印象を持たれないこともありますが、主張が出来なさすぎるても”イエスマン”や”自分の考えがない人”など、こちらもあまり良い印象を持たれないものです。
時や場所、相手に応じて、適度に自己主張をすることが大切になりますが、その”適度に”というのが なかなか難しいものです。
ジュニアクラブにお越しのお子さんの中には自分の意見を伝えるのに自信が持てないお子さんも多くおり、無理をしてでも相手に合わせようとして、しんどい思いをしているお子さんも少なくありません。
また、自己中と自己主張の違いがわかりにくく、自己主張してはいけないと間違った解釈をしているお子さんもおられたため、”自己主張”について、改めて学習を行いました。
そして、相手の誘いを断る時の主張の仕方や、相手を注意する時の主張の仕方、自分の考えを発表する時の主張の仕方などについてロールプレイを行いました。
相手から映画に誘われた時、「そんな子供っぽい映画まだ見とん?私や、そんな映画、見んわ。」と断ってしまうと、相手の価値観を否定することになるので、相手は不快な思いをすることになりますが、
「その映画なぁ、私、あんまり興味ないんよ。ごめん、また誘ってよ」と主張できると相手が感じる不快な思いを減らしながら、自分の意見を伝えることが出来ます。
また、”ごめん”や”ありがとう” などのクッションになる言葉を使えると、さらに相手との角が立ちにくくなります。
相手に注意をする時というのが、また難しい問題です。
大人でも相手に注意ができない大人はたくさんいますし、逆に注意をせずスルーすることが無難なことも社会の中では多くあります。
なので、状況を的確に捉えることと、自分が注意をする立場なのかを、まず考えることが大切だと思います。
正義感がゆえに、他人のことなのに自分のことのように腹を立ててしまい、注意する立場でない人が指摘をすることで別のトラブルが生まれる…ということは、ありがちですもんね。自分が注意する立場でないならば、スルーするという行動を行う方が、トラブルは少なくなります。
注意の仕方(振る舞い方)については、「今は○○する方がいいよ」と穏和に注意できる力も必要ですが、それとは別に、自分の身に危機迫るときは多少言葉を荒げないと注意を聞いてくれない場合もあるので、”言い方に気を付ける”という項目は、あえて設けませんでした。
年齢が高いお子さんの活動を考えるときは本当に難しいな~と感じることがよくあります。
人付き合いやコミュニケーションを円滑にやり過ごす方法はたくさんあり、その人の性格やキャラクターによっても違いますし、考え方に正解/不正解もありません。
また”○○の時は、こんな風に振る舞えばいい”と伝えてしまうと、そのスキルが時と場面・相手によっては適切でないことも多くあります。
ジュニアクラブでの活動を考える時は、なるべく考え方や価値観が偏らないように複数のスタッフと話し合い活動内容を決めていますが、支援者のスキルだけでなく、人間性も研鑽を積まなければと痛感します。
しのはら
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